Ultimate Justice 番外編〜報告書〜
EP0044年9月16日
この文書は、第二回デス・ロックス戦争真相究明委員会の報告書から一部抜粋したものである。
-------------------------
「赤い機体について」

 デス・ロックスの戦艦「キリネ」の自爆攻撃を、クラスト・ミリング大尉は自分の命を犠牲にして防いだ。当初は情報が錯乱し、「キリネ」が空間転移装置を誤作動させたという説が有力視されていた。しかし、外宇宙連合の証言によってクラスト・ミリング大尉が地球を守ったという事が証明された。

 ティエラ共和国が保持していた3機の赤いガンダムの正式名称は「アルティメッド・ガンダム」であり、また、外宇宙連合によって製造されたものだということが確認され、それまではMSに搭載不可能と言われていた「空間転移装置(テレポーテーション・システム)」を試すための実験機であることを証言した。

以下は、太陽系諸国同盟軍の質問に対する外宇宙連合による回答である。

-------------------------

――なぜ外宇宙圏で製造された「アルティメッド・ガンダム」が地球圏にあったのか?
 
 当時外宇宙連合防衛軍の一部隊であった「デス・ロックス」によって10機の内3機が奪取され、「デス・ロックス」が持ち込んだとみて間違いないだろう。しかし、デス・ロックスは「アルティメッド・ガンダム」が持つ特殊装置の存在に気付かずに外惑星連邦に売却し、それが「ティエラ独立戦争」時にティエラ共和国に軍事援助の一環として送られたというのが、今現在一番有力な情報だ。

――なぜデス・ロックスは、その装置に気付かなかったのか?

 外宇宙連合内でも開発に関わった僅かな人物しか知らない極秘情報だったということがまず第一。そして、この空間転移装置はニュータイプと呼ばれる人物の中でも、高いニュータイプ能力を持つ人間にしか起動させることが出来ないように制限されていた。よって、「デス・ロックス」内にはそれに相当するニュータイプ能力者がいなかったからだと予想される。

――外宇宙連合には、奪取された3機を奪い返す計画はあったのか?

 当初は存在した。しかし、実験機であったので最高でも2回の空間転移しか使用出来ないということが、残った実験機によって後々判明した。それにより、奪取された機体を奪い返すという計画は、太陽系への「不介入、不干渉」の精神を尊重し破棄された。また、太陽系国家の手に渡ったとしても、使用出来る者はいないであろう言う意見も奪取計画が破棄された大きな要因の一つでもある。

――赤い機体に乗っていたクラスト・ミリング大尉(当時少尉)の生存の可能性は?

 アルティメッド・ガンダムにはご存知の通り、空間転移装置を搭載している。しかし、核爆発、それも数百の核爆発に耐えられるほどの装甲は持ち合わせていない。第一、対核戦争用に製造された機体でもない。よって、生存の確率は0パーセントに限りなく近いだろう。しかし、遺体及び機体の残骸も一切回収されていないため、100パーセント死亡したとは言い切れない。

――現在、外宇宙連合は赤い機体と同等の空間転移装置を搭載した機体を保持しているのか?
 
 軍事機密なので詳細は答えられないが、イエスだ。



以上
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送